山間(やんま)をはじめて知ったのは2年前です。
何気なしにスマホで新潟県酒のランキングを覗いたときのことでした。
八海山・加茂錦・久保田…などなど有名どころの日本酒を抜きさり
これが、山間(やんま)との出会いでした。
今回は、知る人ぞ知る銘酒「山間」を実際に飲んだ私の感想をお伝えしていきます。
山間との初対面!まさか行きつけの酒屋にあるとは…
山間のメインラベルをスマホで眺めていたときのことです。不格好に大きな文字で「山間」と二文字が書かれてありました。
と、思いふけっていたときに、のんべぇの野性的なカンが発動したのです。
なんか見覚えがあるような〜、ないような…。
ひょっとしたら!!
行きつけの酒屋で見掛けたことがあるかもしれない…。そう思い、酒屋に急いで向かったのです。
実はこの酒屋、社長自らが全国を回ってよい酒を探しては引っ張ってくるという酒屋です。
冷蔵庫の中で見事に安置されている山間を発見したのでした!
「くせになる旨さ」「九州では当店でしか入手できません」と、自信満々のお店のキャッチコピー。
さっそく店員さんに尋ねてみました。
と言う気になるコメント。どうやら味が濃いのが山間の特徴らしい。
ここで、自分の頭の中で山間について整理してみた…
- 山間はリピーター化する人が相次ぐ酒
- 山間は有名どころを抜いての上位ランクする酒
もうこれは買うしかねぇだろ!
と、瓶に目をやると何やら気になる数字が…。
山間(やんま)に書かれてある「◯号」という数字の謎
山間の一升瓶を見ると、何やら◯◯号という数字が書いてありました。
「これ、なんだろう?」
ラベルにあるBYは醸造年度。
号は仕込みの順番です。
たとえば、平成29年度醸造の仕込みの順番が1番目のタンクの山間があったとします。
そうなるとラベルには「H29BY1号」と記載されるわけです。
山間は醸造タンクによって味に違いがあり、手のかかり方も違うようです。なので、タンク毎で値段もバラバラとなっているとのこと。
「なるほど〜、これは深い!」
醸造タンクごとに番号が振り分けてあるとは、今まで聞いたことのない日本酒です。
私は山間を飲む前から、眉間にシワを寄せるほど気合が入ったのをよく覚えています。
山間(やんま)を購入しました!
山間の購入を決断したのは、私の脳裏に3つの「買え買え理由が張り付いていたからです。」
- リピーター化する人が相次ぐ酒
- 新潟の日本酒の有名どころを抜いて上位ランクしている
- 醸造タンクごと味の違いや手のかかり具合が違う
値段は1升で税込み3,800円ほど。
会計を済ませ、いざ帰路。
車内では日射を避け、転がらないようガッチリ固定。制限速度を遵守し10分程度で帰宅と同時に冷蔵庫へ安置。
さあ、美味であろう「山間ちゃん」に失礼にならないアテを準備しなければならない。
日本酒やし、やはり今日のアテは和にしよう。そうだシンプルに刺身にするか!
比較的シンプルな思考回路で今夜のアテが決まった。
山間(やんま)のアテはアジで決まり!
ひいきにしている魚市の中にある鮮魚直売所から「三枚におろされたデカいアジ」をゲット!
店に着くなり、直売所の大将が「今日のこのアジは太かし脂も乗っとるですよー」とイチオシして来たからだ。
さぁ、自宅の冷蔵庫にぶっ込もう!
山間(やんま)と三枚におろされたデカいアジを冷え冷えと眠らせて。
少しわくわくしながら、夕刻を待った。
〜午後5時〜
愛妻が活動開始する前に台所を占領!
三枚におろされたアジを手際よくまな板へ。
私、常に手が暖かい性質があるため、もたもたとスライスするわけにはいきません。
今日は最良状態の刺身にすべく、乱切り気味で手早くスライス。
そして、そのまま皿にサッと乗せとりあえずラッピング。
飾り付けや刺身のツマなど今日は不要だ。
入浴を終えるまでの間、デカアジちゃんは再び冷蔵庫へ。
少し焦り気味に浴室へ移動。
山間を飲む前にビールで胃を洗浄といきましょう!
入浴完了。そして冷蔵庫へ直行。
山間はまだ登場しません。
なぜって、山間ちゃんを最良ボディコンディションでいただくためです。
デカアジちゃん、刺身醤油、ワサビ、そしてビールをテーブルに出し、素早くおビールを3口くらいで流し込み胃を洗浄。
今日に限っては第3だとか発砲だとかじゃない本物の「おビール」です。
ここで初めて刺身を口にする。
「ムムムッ!こりゃうまかー!」
身がプリップリやし、皿の醤油表面には脂が浮いている。脂もノリノリや!とテンションが徐々に高まる。
鮮魚直売所の大将ありがとう。
今日のメインイベント、日本酒「山間」ちゃんを飲む
以前、「米鶴」のレビューで紹介した私こだわりの儀式にてシュポッと開栓!
まずは、1合程度が入る100円ショップで売ってる丁度よいグラスに山間ちゃんも注ぐ。
このグラス、注ぎ口が細くなっていてこぼさずサッと注げるのだ。
さて、一升瓶は表面が結露しないうちにすぐさま冷蔵庫へリターン。
これも温度変化による劣化を少しでも防ぐためだ。
そして今日は、愛の献血30回記念で進呈されたガラス製のお猪口でいただくことに。
ゆっくりと注ぎ、まずは香りを試す。
旨さがマジでヤバい!
「うおー、なんじゃーこのフルーティな濃い香りわあ~!!」
と、一人興奮!
そして一気に口に流し込んだ。
じっくりゆっくり味わう。
「なんやこりゃー!なんやこりゃー!!」思わず一人で連呼!!
- 激ウマ
- 味が濃い濃厚
- フルーティ
- 微発砲
角がないと言うか、とげとげしさがゼロ。
まろやか。
でもベタベタと甘いわけではない。
こんな日本酒は初めてであった。
「こりゃーすごかー!」と一人で呟きながら、飲む飲む!喰う喰う!」
1合グラスが空くたびにテーブルと冷蔵庫を行き来し、すっかり半分ほどがなくなった。
そろそろ愛妻から突っ込みが入る予感がしたので、今日は約5合で終了。
翌晩、あっという間に一升瓶が空になったのは言うまでもない。
こんなエキサイティングな出会いだったものだから、山間ちゃん以外に浮気することも少なくなりました。
ちょっと違う良酒を飲んでは山間ちゃんの偉大さを再認識し、
と一人納得するのであった。清酒「やんま9号」の詳細
項目 | 内容 |
---|---|
原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) ※たかね錦100%使用 |
アルコール分 | 17度 |
精米歩合 | 55% |
種類 | 純米吟醸 |
内容量 | 1.8L |
保存方法 | 要冷蔵 |
値段 | 3,800円ほど |
製造者 | 新潟第一酒造株式会社 |
と、まぁ山間を一人で楽しむのも寂しいので、日本酒好きの相棒にも教えてあげました。
日本酒好きの相棒に山間を教えたら…みごとにハマった!
私の親戚に日本酒好きの相棒がおります。ときどき日本酒を酌み交わす仲なんです。
相棒にも山間を教えてあげよう…。
SNSを使い写真と共に情報を提供すると、数日後に相棒から予想通りの反応が来た。
と言った、うれしい反応!
今では山間の醸造タンクで振り分けられた番号をお互いに評価し合うほどとなりました。
こんな感じで…。
- 1号はすごく旨い!
- 9号はまあまあかな
- 28年産でも十分うまかった!
山間は、やっぱり奥が深い。
醸造タンク別に振り分けられた味の違いや年代物の違いがあるからです。
私と相棒は山間(やんま)について、ツウな話をするようになっていました。そんなある日のこと、相棒からこんな問いかけがあったんです。
ラベルには、「炭酸ガスが抜けるまでは絶対に王冠を開けないでください。」という注意書きがあります。
開栓のコツは、王冠の中心に千枚通しなど先の尖ったものを刺し、そのまま抜かずに軽く上下にさせ炭酸ガスを逃してから開栓することです。
オリオリは、通常の山間とは全く違うカラフルなラベルです。実は私、オリオリは開けるのに手間もかかるし、面倒くさそうだという理由で全く興味もありませんでした。
しかし、相棒からの「あれ、むっちゃ旨いよ」との情報を入手。
「オリオリは、濁り酒特有の粉っぽさがあるのではないか?」という問いにも、
だと相棒は言っておりました。じゃあ、今度飲むときに買って来るからとの約束をし、先日さっそく飲む機会を得ました。
山間「ORIORI ROCK」を飲んでみた。
ラベルは背景色が真っ青におなじみの山間の文字。なんとなく若々しいイメージがします。
バックラベルを確認すると…
これまたカッコイイ。
日本酒にはあまりない、ロックスターっぽいシルエットデザインが施されていました。
オリオリの基本情報も載っていました。
項目 | 内容 |
---|---|
原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) |
アルコール分 | 16度 |
精米歩合 | 55% |
種類 | 純米吟醸1号 |
内容量 | 1.8L |
保存方法 | 要冷蔵 |
値段 | 4,000円弱 |
製造者 | 新潟第一酒造株式会社 |
私は、じっくり一升瓶を眺めていましたが、相棒は待ちきれずさっそく持参してきた千枚通しを栓の上に構えました。
王冠の外側にある金属のカバーは取ってはいけないらしいです。取ると王冠が吹っ飛ぶとのこと。
相棒が金属カバーに突き刺すと同時に、ビン下部に眠っていた白いオリが急激に上昇し始めました。
穴を開けた口からは、少しずつジュワーという気が抜ける音が出始めていました。あっという間に一升瓶の中は真っ白に。
この状態をキープし、徐々に気を抜いて開栓しなければならないらしい。
約10分が経過、落ち着いてきたところで、金属カバーを恐る恐る外す。
吹き飛びはなさそうだ。
早速、王冠を外し、コップに注ぐ。
この日のアテは、イロイロ焼き焼きBBQ。
コップもシャレずにプラコップです。
焼けたシシャモをかじって、いざオリオリを口にふくむ。
「ウッッ、えっっ?なんやこれ?」
これが第一印象!
にごり酒特有の粉っぽさはゼロでした。
むしろこのオリオリがクリーミーと言うか、まろやかさを倍増させています。
- やばかあ
- うまかあ
- サクサク入るぅー
う、旨い!!
と、一時間あまりで一升を二人で呑み干してしまいました。ほんとにあっという間でした。
ヤバすぎる旨さの日本酒「山間(やんま)」のまとめ
山間(やんま)は、通常の純米吟醸とは全く別物の酒で何とも不思議なポン酒です。
実は、今回紹介した山間はあんまり記事に乗せたくなかったんです…
なぜって、ココ紹介して品薄になってしまうと困るからです。
しかし「ここだけでならいいかぁ!」と、この記事を読んでくださったあなたにだけこっそりと教えちゃいました。
ちなみに山間の発音は、
新潟では、やんま↘(語尾下がり)
九州では、やんま↗(語尾上がり)
地域によって、発音の仕方が違うようです。
もし、山間を飲んでその旨さにハマってしまったら、コメントなどいただけると幸いです。
突然のコメント、失礼します。
とてもわかりやすくて、酒を飲みたくなるレビューだなと、参考になりました。
ちなみにやんまの発音は、山間↘️と新潟県では呼んでますが、どちらでもお好きな発音で問題ないかと思います、笑。
お邪魔しました。
白鳥タケルさま
コメントありがとうございます!
な、なんと本場の新潟では、山間↘️と発音するのですね。
これは失礼いたしました。
また、「どちらでもお好きな発音で問題ないかと思います。という温かいお言葉ありがとうございます!